函館の建築家が語る木造建築の未来|屋根下で壁を遊ばせるデザイン
- 建築設計 キタザキ アーキテクツ 
- 9月5日
- 読了時間: 1分

木造にRC造のようなデザインを求めるのは、少し無理がある。
RC造の壁は、そのままシンプルに屹立することができる。
しかし木造の場合、通気層や笠木などの部材が必要になり、どうしても“付け足し”の要素が増えてしまう。

だからこそ、木造には木造が“なりたい形”を考えてあげる必要がある。
それが設計者である僕の役割だと思っている。
シンプルな壁をデザインしたいなら、壁そのものに過度な期待をかけるのではなく、
屋根に可能性を託せばいい。
屋根(庇)を大きく拡げることで、その下に守られた壁は余計な処理を必要とせず、
シンプルに表現できる。

――木造がなりたい形を、屋根下で遊ばせる。
これこそが、これからの僕のデザインコンセプトになる。
北海道・函館という風土の中で、木造建築がどう振る舞うべきか?
それを一つひとつの設計に込めていきたい。






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