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なぜロードバイクで毎朝40〜50キロ走るのか

速くなるためでも、健康のためだけでもない

建築家としての感覚を磨く時間


毎朝、40〜50キロをロードバイクで走る

この話をすると、「レースに出るんですか?」「健康のためですか?」と聞かれることがある

もちろん、体力はつくし、健康にもいいけど、それが一番の理由ではないかな



僕は建築家だ


毎日図面を描き、建物のことを考えている

けれど、建築は机の上だけでは生まれないと思っている


朝の光がどこから差し込み、木々がどんな影を落とすのか?

風はどこを通り抜け、湿気はどこに溜まり、季節によって景色はどう変わるのか?


そんなことを感じる感覚は、パソコンの前に座っているだけでは少しずつ鈍ってしまう気がする。


ロードバイクに乗ると、五感が自然と研ぎ澄まされる。

向かい風の日は空気の重さを感じる。

森の横を走れば、ひんやりとした湿度の違いが分かる。

田んぼを渡る風は軽く、海沿いは潮の香りが混じる。


朝日が低い季節には、建物がつくる影の長さに目が留まる。

誰かに教えられるわけではない。


ただ、毎日走ることで、身体が覚えていく。


不思議なもので、走っている最中は建築のことを考えていない。

呼吸を整え、一定のリズムでペダルを回し、ただ前へ進む。

頭の中は静かになる。


すると帰る頃には、設計中に悩んでいたことの答えが、ふっと浮かぶことがあるし、

考え続けても出なかった答えが、身体を動かしたあとには自然と見えてくる。


だから僕にとってロードバイクは、趣味というより設計の一部なのかもしれない。

建築は、人が暮らすための器をつくる仕事だ



だからこそ、設計する人間自身が、風を感じ、光を感じ、季節を感じ続けていたい。


毎朝40〜50キロ走る理由

それは速くなるためでも、誰かと競うためでもない

建築家としての感覚を、今日も少しだけ磨くためである


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