top of page

【道南・函館エリアの家づくり】耐震等級3でも倒壊する? ニュースから考える地域に合った耐震設計

昨日、7月に発生した熊本での地震に関するニュースで、特定の局地的なエリアにおいて「耐震等級3」とされる建物でも倒壊や重大な被害が生じたという内容



2016年の熊本地震から10年

あの震災をきっかけに「耐震等級3」の重要性が広く認知されるようになりましたが、今回のニュースを聞いて「耐震等級3にしても意味がないのではないか」「等級3でも倒壊するなら過剰スペックだ」といった不安や疑問を感じた方もいるかもしれません。


最近、インターネット上で「最近は耐震等級3が流行しているだけ」といった声を目にしたけど、実務に携わる建築士として、私は「耐震等級3は決して流行などではない」と断言したいですね。



建物の耐震性能において、建築基準法レベル(耐震等級1)が「数十年に一度の大地震で倒壊しない(命を守る)」ギリギリの基準であるのに対し、耐震等級3は1.5倍の耐力を持ち、大震災後も住み続けられることを目指した極めて重要な指標です。


当事務所でも、許容応力度計算による耐震等級3をクリアしていないプランをご提案することはまずありません。



しかし、どれほど厳密に構造計算を行っていたとしても、自然現象には「想定の外側」が存在します。



  • 活断層の極めて近くにおける局地的な激震

  • 地盤の特性による揺れの増幅(共振現象など)

  • 想定を超える加速度や連続する極端な揺れ


今回のニュースが示しているのは、「耐震等級3が無意味だった」ということではなく、「土地の条件や断層の位置によっては、現在の耐震基準の最高峰をも凌駕するエネルギーが働く現実がある」ということです。


ここで最も恐れるべきは、「等級3でも倒壊する例があるなら、わざわざコストをかけてまで等級3にする必要はない」という極端な思考に陥ってしまうこと



エアバッグやシートベルトをしていても、極端な大事故では命を落とすことがあります。

だからといって「シートベルトは不要だ」とは誰も言いません。


耐震等級3も全く同じ

大多数の地震において、等級3が建物と住人の命を守る最も確実な砦である事実に変わりはありません。


今後、住宅性能表示制度の中に「等級4」や「等級5」といった新たな上位レベルが新設されるかもしれませんよね


しかし、単に数字上の等級を上げるだけでなく、今後は以下のような「現実を見据えた複合的なアプローチ」がより一層重要になります。


「耐震等級3でも倒壊する場合がある」という現実は悲しく厳しいものですが、私たちはこの事実から目を背けず、学びとして受け止める必要がありますね

コメント


bottom of page