スキーと建築設計が、実は同じ思考回路だと思っている話
- 建築設計 キタザキ アーキテクツ

- 2月13日
- 読了時間: 3分

建築の話をしているはずなのに、気づくとスキーの話をしていることがある。
一見まったく別の世界に見えるけれど、長く続けていると
「ああ、同じことを考えているな」と思う瞬間が何度もある。
今日はそんな事を独り言で
1ターンの質を上げる、という考え方
最近スキーで意識しているのは、「たくさん滑ること」ではなく、
1ターンの質を上げること
力任せにターンを量産しても、ただ疲れるだけで、滑りは良くならない
むしろ、
無駄な力を使わず
雪面からの反力をきちんと受け取り
自然に板が走る
そんな1ターンを丁寧に積み重ねたほうが、結果的に一日が充実する。
これ、建築設計でもまったく同じだと思っている。

図面を描き込むことが、必ずしも良い設計ではない
設計でも、やろうと思えばいくらでもやれる
図面を細かく描き込む
CGを作り込む
数値を極限まで詰める
でも、それが建物の質を上げているかは別の話
本当に大事なのは、
どこで力を抜くか
どこに設計エネルギーを集中させるか
その一手が全体にどう効くか
スキーで言えば、常に全力でエッジを立て続けるのではなく、
「ここ一番で板を走らせる」感覚

数値は道具であって、目的ではない
スキーには、
板のラディウス
硬さ
セットバック
といった明確な数値がある。
建築にも、
UA値
Q値
C値
BEI
といった指標がある。
どちらも大事だけれど、数値を追いかけること自体が目的になると、途端におかしくなる。
スキーは、数字通りのスペックでも雪質や斜面で全く違う表情を見せる。
建築も、同じ数値でも敷地・気候・暮らし方で全く違う建物になる。
数値は「判断を助ける道具」であって、「答え」ではない
と思っている。
無駄な抵抗を減らす設計
速く滑ろうとするとき、やってはいけないのは「抵抗を増やすこと」
上体が遅れたり、力が逃げたりすると、板は一気に走らなくなる。
建築でも同じで、
余計な凹凸
不自然な動線
意味のない性能競争
こうしたものは、住まいにとっての「抵抗」になる。
派手さはないけれど、 スッと力が伝わる設計は、長く使うほど効いてくる。
設計は、最終的に「気持ちいいかどうか」
スキーも、最後はここに行き着く
気持ちいい
無理がない
もう一本滑りたい
建築も同じで、
無意識に動ける
季節の変化を受け止められる
住んでいて疲れない
そんな建物が、結果的に良い建築だと思っている。

建築家として、スキーから学んでいること
スキーをしていると、毎回うまくいくわけではない。
でも、
なぜ今日はうまくいったのか
なぜ今日はダメだったのか
を考え続けることで、少しずつ積み上がっていく。
設計も同じ
一発で正解にたどり着くことはないけれど、 「考え続けた量」は、必ず建物ににじみ出る。
だから今日も、 雪の上で考え、 机の前で考えている。
たぶんこの二つは、これからもずっと、同じ線の上にある。
今日は、スキー滑走51日目




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