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【連載:建築家が答える家づくりQ&A #11】


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工事監理とは?図面通りの家ができるかを見守る大切な役割


「工事監理って、何をしているの?」「現場は施工会社に任せるんじゃないの?」この“監理”という言葉、あまり耳なじみがないかもしれませんが、設計図通りに安全で快適な家を建てるうえで欠かせない役割です。


今回は「工事監理とは何か?」をわかりやすくお伝えします。



■ 工事監理と工事管理は別物


まず大切なポイントから

  • 工事監理(かんり)=建築士の役割設計図どおりに建てられているかをチェックし、品質を確保します。

  • 工事管理(かんり)=施工会社の役割職人の手配、工程・安全・コストの管理など、実際の工事を円滑に進めます。


つまり、「監理=設計者の目線」「管理=施工者の目線」という違いがあります。



■ 工事監理の具体的な内容


キタザキアーキテクツでは、以下のような監理業務を行います

  • 施工図・材料の確認 施工会社が出してくる図面や仕様が、設計意図と合っているかを精査します。

  • 現場でのチェック配筋(鉄筋)の状態や断熱材の施工状況など、見えなくなる部分も現場で確認します。

  • 施工会社との打ち合わせ現場で発生する問題や判断事項について、職人さんや現場監督と丁寧にすり合わせます。

  • 施主への報告進捗状況や品質の確認結果を、写真や図面を使って分かりやすくご説明します。


■ なぜ監理が必要なのか?


図面が完璧でも、実際の施工がその通りに行われていなければ意味がありません

たとえば断熱材の隙間、構造金物の不備、雨仕舞の甘さなど、“ちょっとしたミス”が長年の住み心地や安全性に大きく影響します。


設計者が定期的に現場を訪れ、第三者として目を光らせることで、“本当に安心できる家”を形にできるのです。



■ 最後に


私たちが現場で行う工事監理は、単なるチェックではなく「家づくりの仕上げを支えるプロセス」だと考えています。


図面を描くだけでなく、「その通りに実現されているか」まで責任を持つ。それが、キタザキアーキテクツの設計スタイルです。




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