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「高性能住宅は高い」は誤解?太陽光と設計で暮らしのコストを抑える方法

家づくりの相談でよく耳にするのが、

「高性能住宅って、やっぱり高いんですよね?」という言葉。


たしかに、断熱・気密・設備性能を高めようとすれば、

それなりの初期コストはかかります。


でもその一言で済ませてしまうのは、少しもったいない。

本当に問うべきなのは、「高性能住宅=損なのか?」ということです。




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■ 「家を買う」のではなく「暮らしを設計する」


高性能住宅とは、単に断熱材を厚くすればいいという話ではありません。

住まい手の暮らし方や土地の条件、気候風土を読み取りながら、

快適性・省エネ性・美しさを設計の中で丁寧に調整していく。


そこには建築家としての“デザインと機能の融合”が問われます。


自然光の入り方や、外観のバランス。深い軒の出や窓の高さも、

単なる意匠ではなく、性能と美しさを両立するための工夫です。



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■ エネルギーを“自分でまかなう”という考え方


私たちが手がけた北海道函館(北国でも)住宅のひとつでは、

5.7kWの太陽光パネルを搭載し、年間約7,400kWhを発電。


それに対して、住宅の年間消費電力量はほぼ同等──

つまり、使うエネルギーを自分の家でまかなえる設計を実現しています。


これは、UA値0.22、Q値0.97、C値0.15、BEI=0.69(ZEH+水準)

という徹底的に追い込んだ断熱・気密設計と、パッシブデザインがあってこそ。


数値の裏には、きちんと“暮らしの質”が宿っています。


■ 安さより、バランス感覚を大切に


「予算を抑えたい」という気持ちは、誰にでもあるものです。

ですが、安さばかりを追い求めた先には、本質的な満足はありません。


私たちが大切にしているのは、コスト・性能・デザインの“ちょうどいい関係”

を見極めること。


たとえば、材料を絞っても空間の質感を落とさない設計。

日射取得と日射遮蔽を両立する庇のライン。小さな家でも広がりを感じられる窓の配置。

設計には、「お金では買えない工夫」が詰まっています。



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■ 設計料に価値を感じるという選択


設計・構造・省エネ計算・現場監理まで──

私たちはすべてを一貫して自分たちの手で行います。


それは、性能も、暮らしやすさも、そしてデザインの美しさも、妥協なく貫きたいから。


設計料とは、単に「図面を描いてもらう費用」ではありません。

将来後悔しないための判断軸であり、**暮らしを一緒に考えるための

“思考の伴走料”**です。



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■ おわりに


高性能住宅は、確かに安くはありません。

でも、そこに込めた意図や工夫を理解し、共に考えてくれるクライアントと出会えた時、家づくりは格段に面白くなる。


設計者として、できる限りの力を注ぎ、その家にしかない“答え”を引き出したいと思っています。



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