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建築家が建てた、30坪の「開放感」——ラウンジピットと桜に包まれる自邸〈サクラハウス〉

30坪で、ひらかれる——


ラウンジピットと桜のひろばに包まれて暮らす、建築家の家


北海道北斗市、大野川沿い風景に静かに寄り添うように、この家は建っています。


春には桜、夏には雑木林の緑。

秋の光は長く、冬は静かに雪が降り積もる。

そんな土地に建築家である私が、家族のために設計した小さな住まい。

床面積は30坪。

でも、その数字では表しきれない広がりをこの家は持っています。



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ラウンジピットで生まれる空間の広がり


玄関横に設けたピアノアトリエは、床を65センチ下げることで、

グランドピアノが空間を圧迫せず、伸びやかに存在できるよう工夫しました。


このラウンジピットは、空間にリズムと奥行きを生み出し家全体に広がりを

もたらしています。



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桜を囲む、外のリビング


庭を、ただの“外”にしたくなかった。

だから私たちは、コンクリート打ち放しの壁で庭を囲みました。


それは、閉じるためじゃなく、開くための囲い


「サクラひろば」と名付けたその庭は、春になると満開の桜で満たされます。

ピクニックをする。

焚き火もする。


それはもう、庭というより、小さな公園のよう。



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天井2.7mのリビング、窓の先に広がる森


リビングは2階にあります。

天井は高く、光が静かに広がる。

大きな窓の外には雑木林。

窓のそばに立つと、風の音がする。

鳥の鳴き声が届いて、今がどんな季節か、窓の向こうが教えてくれる。


省エネとデザインの両立


「サクラハウス」の設計では、省エネと快適性を両立させるため、

トリプルガラスの窓をはじめ、優れた断熱性能を備えています。


これにより、厳しい北海道の冬でも暖かく、夏は涼しく快適な室内環境が保たれます。


また、自然光を最大限に取り入れる窓の配置にも配慮し、

家全体が明るく開放的に感じられるよう設計されています。



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建てて、暮らして、気づいたこと


建築家として、多くの住まいを設計してきました。

でも、自分の家をつくってみて、あらためてわかったことがあります。


「数字より、気配」

「機能より、余白」

「完璧より、なじむこと」


そんな家が、ずっと飽きずに、好きでいられる家なんだと思います。


この家は、「こうあるべき」から少しだけ外れて、

「こうありたい」に寄せて設計しました。


もし、あなたがこれから家づくりを考えているなら——少しでも、

暮らしの想像をふくらませるきっかけになればうれしいです。

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