ひとつの建築から、小さな村をつくる。田園風景見渡す高台に描くヴィレッジ構想
- 建築設計 キタザキ アーキテクツ

- 4 日前
- 読了時間: 3分

家づくりと聞くと、多くの人は一棟の住宅を思い浮かべると思います。
間取りを考え、外観を決め、駐車場を配置し、庭を少し整える。
それはこれまでの住宅計画として、ごく自然な流れです。
けれど、もし土地に余白があり、風景があり、時間の流れまで設計できる場所なら
家を一棟建てるだけでは、少しもったいないかも、、、

小さな集落をつくる
今回考えているのは、田園風景を見渡す高台に建つ「ヴィレッジ」
数棟の建物がゆるやかに配置され、その間には菜園、庭、小径、駐車スペース、広場がある。
住宅地に建つ家ではなく、風景の中に住まいが点在するイメージです。
遠くまで広がる畑や田んぼ
季節によって変わる田畑の色
朝霧、夕焼け、雪景色
そのすべてを、日常として受け取れる場所

一棟ではなく、役割ごとに建物を分ける
ヴィレッジ構想の面白さは、暮らしを一棟の中に無理に押し込めないことです。
例えば、
家族が暮らす母屋
趣味や仕事に集中できる離れ
車や道具を収めるガレージ棟
来客を迎えるゲスト棟
将来親世帯が使える住戸
そんなふうに、建物ごとに役割を持たせることができます。
家の中で全てを解決するのではなく、敷地全体で暮らしを設計する発想です。

家庭菜園まで含めて建築計画
今回のデザインでは、建物の前面に家庭菜園を配置
野菜ごとに区画された畑土に触れ、季節ごとの収穫を楽しみ、
暮らしのすぐそばに食がある。
それは単なる趣味ではなく、住まいに豊かさを与える大切な要素だと考えています。
庭を見るのではなく、庭と共に生きる暮らしです。

デザインの統一感が、村の景色をつくる
複数棟ある計画で重要なのは、建物をバラバラにしないことです。
今回の構想では、
切妻屋根のシルエット
シルバーグレーに経年変化した杉板外壁
グレー鋼板のシャープなライン
落ち着いた色彩計画
こうした共通ルールで統一しています。
個々の建物が主張しすぎず、全体としてひとつの風景になることを意識しています。

北海道・道南の土地だからこそできること
広い空遠くまで抜ける視界季節がはっきりした気候雪と光のコントラスト
こうした北海道・道南の環境には、都市型の密集住宅ではなく、余白を持った建築計画がよく似合います。
建物の性能を高めることはもちろん大切です。
けれど同じくらい、土地の魅力をどう引き出すかも重要です。

これからの住まいは、土地全体で考える時代へ
家づくりは、建物単体を考える時代から、敷地全体で暮らしを設計する時代へ向かっていると感じます。
家、庭、畑、景色、距離感、時間の流れ
それらを一体で考えることで、住まいはただの箱ではなく、人生の舞台になります。
一棟の家ではなく、小さな村のような暮らし。
そんな住まい方に、これから大きな可能性を感じています。



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