【連載:建築家が答える家づくりQ&A #02】
- 建築設計 キタザキ アーキテクツ
- 6 日前
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「建築家」と「工務店・ハウスメーカー」、どう違う?
家づくりを考え始めると、まず迷うのが「どこに相談すればいいのか?」ということ。
工務店? ハウスメーカー? それとも建築家?
似ているようで大きく違うこの選択は、家の出来栄えにも、住み心地にも、予算配分にも深く関わってきます。
■ 建築家の答え:「誰が設計し、誰がつくるか」が違います
ハウスメーカーや多くの工務店では、「設計」と「施工」をセットで請け負うことが一般的です。
一方で建築家(設計事務所)は「設計と監理」を担い、実際の施工は別の施工会社(工務店など)とチームを組んで進めていきます。
この違い、例えるならこうです:
ハウスメーカー・工務店:設計から施工までを同じ会社が内製する“定食屋”
建築家:設計は専門家が行い、施工は料理人に任せる“プロデューサー付きのレストラン”
建築家は、あなたの希望や敷地の特性に応じて、完全にカスタムした設計をゼロから行います。
■ 「自由設計」の本当の意味
ハウスメーカーでも「自由設計」という言葉を使いますが、実際は仕様や間取りに制限があることが多いです。
一方、建築家は「土地、予算、暮らし方」に合わせて、構造・素材・開口・動線・性能までトータルに設計。
たとえば、ピアノアトリエのある家や冬の日射を計算した窓配置など、細部まで“その人の暮らし”に寄り添った住まいづくりが可能です。

■ 工事中も「建築家の目」が入る安心感
キタザキアーキテクツでは、設計だけでなく現場監理(設計通りに工事が進んでいるかの確認)も行います。
「断熱材の施工は丁寧か?」「構造の納まりは計算通りか?」など、設計者としての目線で細かくチェック。住んでからの快適さや耐久性にもつながる重要な工程です。
■ それぞれの良さと向き合う
もちろん、工務店やハウスメーカーにも良さがあります。
・規格化された分、工期が短い
・打ち合わせ回数が少なくて済む
・初期コストが明確
ただ、「唯一無二の家にしたい」「長く愛せる家を、じっくり考えたい」という方には、建築家との家づくりが向いています。
■ 最後に|設計から考えることで、無駄を省ける
建築家に依頼すると高そう、と思われがちですが、「必要な性能」「過不足ない広さ」「住まい手の暮らし方に合った間取り」を設計段階で徹底的に吟味できるため、結果的に無駄なコストを削れることも多いのです。
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