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【連載:建築家が答える家づくりQ&A #02】



「建築家」と「工務店・ハウスメーカー」、どう違う?


家づくりを考え始めると、まず迷うのが「どこに相談すればいいのか?」ということ。

工務店? ハウスメーカー? それとも建築家?

似ているようで大きく違うこの選択は、家の出来栄えにも、住み心地にも、予算配分にも深く関わってきます。



■ 建築家の答え:「誰が設計し、誰がつくるか」が違います


ハウスメーカーや多くの工務店では、「設計」と「施工」をセットで請け負うことが一般的です。


一方で建築家(設計事務所)は「設計と監理」を担い、実際の施工は別の施工会社(工務店など)とチームを組んで進めていきます。

この違い、例えるならこうです:


  • ハウスメーカー・工務店:設計から施工までを同じ会社が内製する“定食屋”

  • 建築家:設計は専門家が行い、施工は料理人に任せる“プロデューサー付きのレストラン”

建築家は、あなたの希望や敷地の特性に応じて、完全にカスタムした設計をゼロから行います。


■ 「自由設計」の本当の意味


ハウスメーカーでも「自由設計」という言葉を使いますが、実際は仕様や間取りに制限があることが多いです。

一方、建築家は「土地、予算、暮らし方」に合わせて、構造・素材・開口・動線・性能までトータルに設計。

たとえば、ピアノアトリエのある家冬の日射を計算した窓配置など、細部まで“その人の暮らし”に寄り添った住まいづくりが可能です。





■ 工事中も「建築家の目」が入る安心感


キタザキアーキテクツでは、設計だけでなく現場監理(設計通りに工事が進んでいるかの確認)も行います。

「断熱材の施工は丁寧か?」「構造の納まりは計算通りか?」など、設計者としての目線で細かくチェック。住んでからの快適さや耐久性にもつながる重要な工程です。


■ それぞれの良さと向き合う


もちろん、工務店やハウスメーカーにも良さがあります。

・規格化された分、工期が短い

・打ち合わせ回数が少なくて済む

・初期コストが明確


ただ、「唯一無二の家にしたい」「長く愛せる家を、じっくり考えたい」という方には、建築家との家づくりが向いています。


■ 最後に|設計から考えることで、無駄を省ける


建築家に依頼すると高そう、と思われがちですが、「必要な性能」「過不足ない広さ」「住まい手の暮らし方に合った間取り」を設計段階で徹底的に吟味できるため、結果的に無駄なコストを削れることも多いのです。




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