ゲレンデに降る名残雪
- 建築設計 キタザキ アーキテクツ
- 3月19日
- 読了時間: 1分
春の気配がそっと忍び寄る山の空に、名残雪が舞い降りる。
白銀のゲレンデには、もう冬の賑わいも少しずつ静まりはじめ、
やわらかな陽射しが雪面に淡い光を落としている。
空から舞う雪は、どこか優しく、どこか寂しい。
もうすぐ終わりを告げる季節を惜しむように、風に乗ってふわりふわりと、
静かに舞い降りる。
スキーの跡も、誰かの笑い声も、この雪がそっと包み込んで、
一瞬の美しさだけを残して消えていく。
冬と春のはざまに訪れる、束の間の静けさ。
名残雪はまるで、思い出のように、心の奥にそっと降り積もる。
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